【本の紹介】山田ズーニー「半年で職場の星になる!働くためのコミュニケーション力」
はじめに
こんにちは、あきめもです!
今日は職場におけるコミュニケーション力を学べる本を読んだので紹介します。
この本の中でのコミュ力とは
・話す
・書く
・読む
・聞く
のよっつの要素を含んでいます。
本を手に取ったきっかけ
内定後面談で、人事の方と上司からこんな評価をもらいました。
「あなたは企画力もあるけど、人と人の間に入って仕事もできる。
コミュニケーション力の高さをさらに磨けばもっと価値が出る」
11月にこの言葉を受けてから、意識的にブログやtwitter、noteなどで「伝える」技術を磨こうとしたりしたのですが、「仕事でのコミュ力と生活の中のコミュ力って必要とされるものが違うようなあ」というもやもやがありました。
そんなとき、大学図書館でこの本のタイトルをみて仕事をする上でのコミュ力をしっていまから習慣づけしたい!と思いこの本を読み始めました。
実際に実践していきたいこと
職場でもっとも通じる表現は、「仕事で成果を出す」ことだ。だれの目にもあきらかな成果を出せば、以降、自分の言葉の届き方、周囲の反応、ものごとの進め方が格段に変わる!(15頁)
新人で仕事で成果を出していないうちは「半人前」と心得る。
いわば「値踏み」されている状態とも言うそうです。
アルバイト先でも新人が入ってきたら裏で同期と話しますもんね。職場ならなおさら。
学校と会社が決定的に違う点、それは「利益を生む」こと。
地球の血管をお金という地が駆けめぐっている。実社会は、人・モノ・カネ・サービスが絶えず激しく循環している大海原だ。この大海原に、自分が貢献し、その対価として報酬を得、自分と社会をヘソの緒でつなぐ。これが「社会にデビューする」=「就職」だ。(38-39頁)
「入った新人ってどんな子?」「性格は?」「戦力になるのか?」
そんな値踏み状態のなかで目指すべき目標
・周囲がどんな人間か決め込まれようとしてる厳しい現実を受け入れる
・自分の信頼性を高めていく
自分のメディア力を高める
自分のメディア力とは、「自分という人間の信頼性・影響力・発言力」のことだそうです。
話す
メディア力が半人前の新人時代に必要な「説得力」は人を変える力ではない。「人を認める力」
自分がやりたいことではなく、求められたことを、それでも自己ベストをつくして高いレベルでやりきる。
正しく伝わる説明・指示・報告のしかた
事実を性格に伝えるためには、面積の大きいところから順に伝える。
たとえば上司にイベントの報告をする際は
「イベントの進行の結果」
↓
「お客の入りの前年比、満足度、評価」
↓
「ある場面の個人的な感想」
↓
「トラブルなどの対処」
面積の大きいところ、つまりは内容を伝える相手の一最大の関心はなにかを考えることが大事です。
自分らしさを伝える自己紹介のしかた
時間的にも、話す内容にも制約があるビジネスシーンで「自分らしさ」が伝わり、かつ、その後の仕事のパートナーとして信頼を得る自己紹介ができるのか。
答えは、「過去、現在、未来のつながりをもって自己を語る」こと。
「連続性」が信頼を得るポイントだ。連続性がまったく感じられないと、人は、その人物に不安を感じるし、逆に、なにか連続性を感じると、「この人は一貫しているな」と安心する(82頁)
現在の「自分の仕事」を起点にして、
1、過去のどのような経験から、どう考えて、自分はこの仕事に就いたのか。
2、現在、何を想い、どんな仕事をしているか。
3、将来、仕事を通して何を目指すのか。
これで自分を語ってみたのがこちら↓
「面白法人カヤック、○○部のあきめもと申します。私は、小さなころから”つくること”が大好きで”表現”と”面白さ”に興味があり、大学では面白さについての研究をしていました。面白さは自分で作り出せると人生が豊かになる、と考え、「つくるひとを増やす」という理念をもった弊社で制作の仕事に決めました。(過去)
自分の人生を面白がれるひとが増えるようなサービスがつくれたら、と新人ながら、いま、がんばっております。(現在)
将来は、つくることを通じて”誰かの人生を豊かにする”支援をしていけたらと思っています。(未来)
どうぞ、よろしくお願いします。
「過去」はその人の歴史であり、背景。
「未来」はその人のベクトルであり、志。
もし時間がなくて「過去、現在、未来」を脈略をもって語れないときは、少なくとも、「未来に向かった意思」だけは言っておくといいらしいです。
たとえば
「面白法人カヤックのあきめもと申します!つくることを通じて、”誰かの人生を豊かにする”サポートをしていきたいと思っています。よろしくお願いします!」などといった感じ。
「未来に向かった意思」を語るにはどきどきするし勇気もいるけど、えいやっと言ってしまうのが大事だと思います。
書く
カネをもらって貢献する会社において、会社は自分がお勉強をする場ではありません。
意見を書くときにどんなことを意識して書けばいいのでしょうか
自分なりの答えを決めて書く
人に文章を送る前に、「自分でここまでは考えた」「自分はこうするのがベストだと考える」と自分の中で「決める」ことを習慣づけることが重要だそうです。
「私はこのように考えますが、いかがでしょうか?」と自分なりの「決め」を打ち出して、かつ、上司を自由にしてあげられる部下が、上司にとっては戦力になる部下。
このような「決め」の習慣は日々の日誌でも活用できそうです。
自分の文章を読んだ、先輩や同僚、上司や社長が、読み終わったあと、ちょっと元気になる・やる気がでる・前向きになる、つまり「パワーをもらった」と思える文章を書く
新人アンケートの自由感想欄や、日誌など、会社の中で文章を書く機会は多い、ちょっと未来に向けて、自分がいまの職場で成果を出す日を思い描いてみたり、その日のために役立つことはなにかを考え、「職場でつかんだこと・発見したこと・身につけたこと・できるようになったこと」を書いてみる。
会社の愚痴よりも、「こんなことを求めているから機会をくれ!!」じゃなく相手に貢献する「与える文」を意識するのがいいみたいですね。
毎日の日記でも「今日できたこと、よかったこと」などいいところに着目して記録する習慣をつけてみてもいいかも。
読む
仕事で扱う文章は、自分が読みやすいものばかりではないはず。
でも、自分が心地よいものだけを自分の世界に引き寄せて読むと、相手の言わんとしていることを誤読してしまう恐れがあります。
それを防ぐためには、2度読みが効果的だそうな。
文章を読むときのポイントは2つ
1、二回読みをする
2、キーワードの解釈をする
読むときの障壁は「自分と会社の文脈のズレ」です。
それを防ぐ文章の読み方の流れは
文脈をとらえるための一度読み
文章全体を最初から最後まで一気に通して読む
筆者がどんな「論理構成」で文章を書いているかをつかむ
↓
二回目の読みで、じっくりと、意味を考えながら読む
繰り返し出てくる表現、自分の知らない単語があればどんな定義で筆者がその言葉を使っているのか、辞書を引きながら考えて汲み取っていく
文章を書いた相手の意図をきちんと理解して、仕事に回していく。そのための二回読みとキーワードの解釈を習慣づけたい。
聞く
職場で必要な「聞く技術」とは、「相手に、聞いていることを証明しながら」、「要するに…」で人の話を聞く力=要約力だと筆者はいいます。
そのために
・人の話は目から入れて、心に刻む
・「理解や共感の言葉」をはっきり口に出して伝える
・「相手はそもそも、なぜいま、それをいおうとしたのか」の言葉の背景・同期・根底にある想いを主体的に汲み取り、自分の言葉で短く言い換える
要約の段階では、自分の評価や感想をいっさい混ぜず、あくまで「相手の言わんとすること」を自分の言葉で短くつかむ。
そのために、相手の話を目で聞き、相手のバックボーンや想いを汲み取る。
落ち着いているときはいいけど、トラブルが起こったときや焦りがあるときは、人の話をずれて解釈したり、話の内容そっちのけで自分ばかりが意見してしまいがち。
話すよりも聞く技術をまずは磨いていこうと思います
まとめ
上記に紹介した以外にも筆者が会社で培ってきた経験をもとに
・わかりやすい企画書の書き方
・苦情に対応する
・相手に「なるほど!」といわせる技術
など、会社というチームで動き成果を上げていくなかで使えるテクニックが満載の一冊。
学生のうちでも、自己紹介に一貫性をもたせるや、本を読むときに二回読みをするなど、取り入れられることがたくさんありました。
4月から社会人の方や、これから就職活動で社会人と話す機会が多くなる学生さんも学ぶことが多い本だと思います。
過去の本紹介